夢と冒険とロマン

アクセスカウンタ

zoom RSS 松本ツーリング

<<   作成日時 : 2008/02/27 18:24   >>

トラックバック 0 / コメント 9

 バイク好きはご覧あれ。旅人渾身のバイクネタブログです。


 僕はかねてから、夏休みを利用して長野県の上高地までツーリングに行こうと計画を立てていた。


 8月25日水曜日、いよいよ計画を実行にうつす時がきた。

 自宅前で愛車のペダルをキック。小気味よい排気音が朝の静寂をやぶり、2スト独特の白煙が、さわやかな空気の中に広がっていく。

 この音を聞き、白煙を見ただけで気分が高揚してくる。いざ、松本、上高地方面へ向けて出発だ!


 旅の相棒は、ホンダNSR250R。いわずとしれた2ストレーサーレプリカの代表選手だ。

 この相棒、ロングツーリングは大の苦手。

 まずライポジは、前傾姿勢がキツくて長く乗ってると非常に疲れる。

 エンジンはトルクフルで、長時間同じスピード、同じ回転数で走行すると調子がわるくなる。

 そのため、高速道路走行中は、(エンジンがかわいそうで)意味もなくスロットルを開けたり戻したりしていた。

 車体が軽くて、風の影響を受けやすいという欠点もあった。

 しかしこの年の3月、若い女性ライダーに叱られて、走り屋からツーリングライダーへと戻った僕は、この相棒と共に全国どこにでもツーリングに行こうと決めていたのだ。


 調布インターから中央自動車道に入り、一路松本を目指す。

 ところどころのS.AやP.Aで休息をとりながら、お昼頃諏訪湖サービスエリアに到着した。

 その名のとおり、ここからは諏訪湖がよく見える。

 この日は好天にめぐまれていた。

 真っ青な空のもと、青い湖と、その背景をなす青い山々が一望のもとに見渡せる。

 空、湖、山々すべてが青く、まるでひとつに溶けあったよう。

 こんなに美しく澄んだ青を見ていると、僕の心まで澄んできそうだ。


 ここには温泉施設もあるのだが、今回それは利用せず、諏訪湖をながめ軽い食事(昼食)をとっただけで再び出発した。

画像

         諏訪湖S.Aからのぞむ諏訪湖。

 中央自動車道から長野自動車道をへて松本に着いたのは、午後1時をまわった頃だった。

 さっそく市内の観光案内所で観光マップをゲット。築城400年の記念イベントで、市をあげての盛り上がりを見せている松本城を目指す。


 松本城へ行く途中道に迷ってしまい、道路脇に愛車を停めて地図を広げた。すると、いきなりうしろから声をかけられた。

 “いよお〜、がんばってるね〜。どっから来たの?”

 50歳くらいの短髪の男性で、奥さんと小学生くらいの子供を連れていた。

 “俺○○から来たんだよ”とその男性。

 ○○は、僕の住んでいる所と同じ地域にある街だ。

 彼は僕の東京ナンバー(彼の住んでいる所と同じ地域のナンバー)を見て、このような遠隔地で自分の地元と同じナンバーのオートバイを見かけたので、つい言葉をかけたくなったようだ。

 僕が自分の住んでいる場所を教えると、“気をつけてね”と言って笑顔で去っていった。

 ただ、去り際、僕のオートバイのフロント部分を見て、スクリーンの“大垂水(おおだるみ)”の文字を見つけ、一瞬ギョッとしたような表情を浮かべた。

画像

         スクリーンの“大垂水”。

 その後もいまいち道がはっきりせず市内をフラフラ走っていると、今度は走り屋風の、高校生くらいの若者たちが乗った数台のオートバイが、うしろからついてきた。

 ミラーで見ると、しきりにこちらに向かって合図を送っている。

 気がつくと、先ほど出したウインカーがそのまま出しっぱなしになっていた。

 彼らはそれを教えてくれていたのだ。

 “う〜ん、わざわざ追いかけてきて教えてくれるなんて。松本の走り屋は親切だな。”


 先ほどのおじさんといい、今の走り屋たちといい、オートバイで旅しているといろんな人とのふれあいがある。

 オートバイのようにリスクの高い乗り物に乗っていると、他人(ひと)とのちょっとしたふれあいや受けた親切が、身にしみてうれしく感じられるものだ。

 そのような“出会い”こそ、オートバイ・ツーリングの醍醐味といえるだろう。

 四輪だとこうはいかない。


 なんとか松本城にたどり着くと、周辺では各種のイベントが行われていた。

 駐車場にオートバイを停めて、何気なくとなりのオフ車のナンバーを見ると、京都ナンバーだった。

 さすがに松本は全国区の観光地だ。

 向こうのライダーも、僕の東京ナンバーを見て“おっ”という感じだった。


 にぎやかなイベント会場を通り過ぎ、お堀のそばにある公園を散策。

 松本城は他の多くの城と違って、創建当時のまま現在に至っている貴重な建造物だ。

 お堀を前にして黒々とそびえる天守閣は、男性的かつ豪壮で、優美さを誇る姫路城とはまた違った美しさがあった。

画像

         松本城。

 この日の松本は、最高気温が33度まで上がりめちゃくちゃ熱かった。

 たまらずオレンジジュースを買って、公園のベンチに腰かけて飲む。

 “んー、うまい!生きかえった〜。”\(^^)/


 ひといきついたのち、松本城の天守閣に登ることにした。

 入ってみると、天守閣の中は意外と狭かった。

 ほかの観光客と列をつくって、はしごのような急な階段をいくつも登り、ようやく天守閣の最上階にたどり着いた。

 最上階には大きな窓があって、いろんな方向を見られるようになっている。

 とてもながめがよく、松本市内が一望のもとに見渡せた。

 窓には鉄格子がはめられていたが、そこから涼しい風が入ってきてすごく快適だった。

画像

         松本城の天守閣内。

 お城の見学を終えると、僕は市内のビジネスホテルに予約の電話を入れた。

 一人旅のライダーを泊めてくれるのは、ビジネスホテルくらいしかない。


 夕食は宿に近い食堂でとることにした。

 オートバイで出かける。

 ところがである、松本駅周辺の繁華街をぐるぐるまわってみたが、まだ7時だというのに、どの店もすでに店じまいしている。営業しているのはすし屋とラーメン屋くらい。

 あとで知ったが、松本という街は学究都市というかアカデミックで上品な街だそうで、ほかの街のように深夜まで繁華街がにぎわうということはないそうだ(よくはわからないけど)。

 街を歩いていても、健全で品行方正な感じが伝わってくる。

 新宿や渋谷といった、大都会の虚飾にみちた繁華街に慣れ親しんだ者の目から見ると、とても洗練された感じがして好感がもてた。


 それでも食事をする場所がみつからず、“困ったな〜”、と思いながら走っていると、一軒の食堂が目に入った。

 小さいけどなかなかシャレた感じの店だ。

 中に入ると、60年代、70年代の写真や記事が壁一面に貼ってあって、古き良き時代を連想させるようなディスプレイがほどこされていた。

 店のマスターも40代くらいの、そんな雰囲気にピッタリのカッコイイ人だった。

 一方、店の客はマスターの人柄や店の雰囲気を慕ってきたのか、20代の若者が多かった。


 さて、食事をすませて宿へ戻り、のんびりと孤独な時間を楽しみつつ、テレビのスイッチを入れた。

 と、これがビックリ。

 天気予報で、“台風が明日にも関東を直撃する”と言うではないか。

 この様子じゃあ、おふくろをひとり家に残しておくわけにはいかない。

 それに、台風のコースによってはこちらの方も影響を受ける可能性がある。早くしなければ帰宅もままならなくなるかもしれない。

 僕は苦渋の決断をせざるをえなかった。

 明日予定していた上高地行きは中止して、あしたの朝すぐ帰途につこう。


 翌朝、ホテルをあとにして、長野自動車道の松本インターに向かった。


 長野自動車道から中央自動車道に入り、途中八ヶ岳パーキングエリアに立ち寄った。

 休憩中、周囲の自然の素朴な美しさにひかれ、エリアの外に出てみた。

 周囲には、絵に描いたような田園風景が広がっている。

 たんぼ、里山、その里山を背景にして建つ、昔ながらの姿をとどめる農家。

 あたりには、その風景をじゃまするような近代的な建築物などいっさいなかった。

 まるで昔話に出てくるような、なんとも癒やされる山里の風景。

 こんなところにしばらく滞在できたら、さぞ気持ちがリフレッシュするだろうな。

 ふと気がつくと、目の前のガードレールに赤とんぼがとまっている。

 山里は早くも秋の気配か?

画像

         ガードレールに赤とんぼが。

画像

         帰りに立ち寄った双葉S.Aで、愛車も休息。

            *        *        *

 今回のツーリングでは、上高地に行くという本来の目的を達成できなかった。

 でも僕に不満はない。

 それどころか、とても楽しい旅だった。

 人とのふれあいもあったし、美しい風景も見られたし、それなりに感動もしたし・・・。

 こんなふうに思えるのも、オートバイという乗り物が人の心を浄化して、ピュアにしてくれるからだろう。

 あの諏訪湖で目にした青一色の風景のように。

            *        *        *

 オートバイで行く旅に、無意味なものや、つまらないものなんてない。

 実際バイク旅っていうのは、悪天候に悩まされたりと、その時々でいろいろ大変なことも多い。

 しかしあとから思い返すと、逆にそれが楽しい思い出になったりする。

 だから、どの旅もみな最高の旅ばかりだ。

 それがオートバイ・ツーリングのいいところ。

 オートバイの旅には、いつでも“夢と冒険とロマン”がいっぱいだ。

 だから・・・ 

 “あ〜、楽しかった。またどこか行きたいな〜♪”

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは、ブログ観覧していたら自分が、ツーリング行っていた頃思い出しました。
バイクの旅は、いつでも、夢、冒険、ロマン、人との出会いがあり最高ですね。又、風に成りたい。
えめさん
2008/02/27 20:27
 えめさん、コメントありがとうございます。まったく同感です。バイクってほんとに楽しい乗り物ですよね。みんないろいろな事情でバイクを降りているけど、心の中では“いつか再び”という思いでいるのではないでしょうか。お互いライダーとしての復活を果たすまでは、かつてのツーリングを思い出したり、他人のバイクブログを読んだりして、風になった気分を味わいましょう。
旅人
2008/02/27 22:01
松本ということは私に話をふられているのかなぁ・・・(笑)そうですねぇ。たしかに夏になると全国からツーリングライダーが集まってきます。

しかし地元のライダーは・・・・少ないです。夜7時になると駅前の店が閉まるのは田舎の証拠ですよ。最近はそれでも居酒屋が増えたので、少しはにぎわっています。

夏の上高地は、それこそ県外ナンバーの車やバイクでいっぱいです。でも一度は訪れたいところですね。

暖かくなったら私もテント積んで東北方面へ1週間くらいバイクで旅に出たいです。
けいつ〜
2008/03/01 19:52
 けいつ〜さんが松本にお住まいと知って、特別に親しみを感じたのは事実です。このような結果に終わったツーリングでしたが、僕にとって松本は、バイク人生でも最良のツーリングの舞台だったからです。
 上高地行きはぜひ再チャレンジしたいです。北アルプスのこの地域は、ヨーロッパアルプスのようなあかぬけたイメージがあって、あこがれてしまいます。いい年してミーハーっぽいですけど(笑)。
旅人
2008/03/02 01:31
 一方東北のように、日本の原風景的な素朴な雰囲気が楽しめる地域にも魅力を感じています。僕が現役のライダーだった頃、一度やってみたかったのが、東北地方へのキャンプツーリングだったんです。アウトライダー誌に「イーハトーブのふところへ」と題し、岩手ツーリングの特集が組まれたことがあるのですが、岩手の海や山の素朴な風景に、なにかなつかしさのようなものを感じ、ぜひ行ってみたいという思いをつのらせました。
 峠卒業し、サーキット走行も挫折したあと、バイクツーリング用のキャンプ道具一式そろえたんです。しかし、一度も使わずじまい。今は車に積みっぱなしになってます。結局キャンプツーリングも挫折でした。
 一週間ですか。それだけあれば、けっこう自由気ままな旅ができそうですね。うらやましい。僕の分まで楽しんできてください。“東北キャンプツーリングブログ”楽しみにしてます。
旅人
2008/03/02 01:34
私も諏訪には行ったこと有ります。ビーナスラインが有名ですよ(^o^)
しっかり読ませていただきました。ツーリング…行きたいですね(^^;そんな気にさせて貰えるブログでした(^o^)
アレックス
2008/03/05 15:08
 アレックスさん、コメントありがとうございます。コメントをいただいたことで、お元気なのがわかり安心しました。
 このブログは、副題として“ツーリング讃歌”というタイトルをつけましたが、僕なりに「ツーリングって、こんなに楽しいものなんだよ」と、多くの方に知っていただきたくて書きました。
 ですから、
>ツーリング…行きたいですね(^^;そんな気にさせて貰えるブログでした(^o^)
 のお言葉、とってもうれしいです。そのように言っていただき、本当にこのブログを書いた甲斐がありました。
 家庭生活に、趣味に、仕事にと、充実した毎日をおすごしのことと思いますが、その時期がきましたら、隠れ家通信でまた僕たちを楽しませてください。心よりお待ちしています。
 
旅人
2008/03/05 17:54
旅人さん、こんばんは〜
hanaも一度松本にはいったんです でも・・電車・・・
今度はバイクとお供を連れて行きたいな〜
諏訪湖も見てみたい!!
hana
2008/04/03 21:57
 hanaさん、ようこそ。コメントありがとうございます。hanaさんに来ていただいて、すっごくうれしいです。
 諏訪湖は京都からだと遠くて大変ですよね。でも、のんびり旅には最適なとっても素敵な高原リゾートです。
 僕はhanaさんとぼのぼのさんが、“今この地球のどこかを、のんびり、まったり旅してる”って想像するだけで、とっても癒やされた気分になります。
 そして、hanaさんのブログを読んでいると、僕自身も、hanaさんや、ぼのぼのさんといっしょに旅しているような気持ちになります。
 これからも楽しみに読ませていただきます。
旅人
2008/04/04 09:18

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
松本ツーリング 夢と冒険とロマン/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる