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zoom RSS 大田区迷走、人生迷走

<<   作成日時 : 2009/07/15 13:25   >>

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 母が若い頃住んでいた、東京都大田区の雪が谷。以前から一度行ってみたいと思っていたこの地に今回行ってきた。


 ここのところ雨の降らない休日には、

 必ず体調が悪くなり、

 もう、2ヵ月以上もツーリングに行っていない。

 そんな状態で、

 今年もすでに7月も半ばになってしまった。


 そのため、

 一応バイクブログを標榜しているものの、

 ツーリング記事などまったく書けていない。

 そこらへんをちょこちょこっと走っては、

 もっともらしく記事にしているだけである。

 今回の記事もそんなところだ。

 読んでくださっている方々には、

 本当に申しわけない思いでいっぱいだ。


 しかし、どうあがいたところで、

 天気も体調もどうなるものでもないので、

 僕は、このへんで腹をくくることにした。

 ツーリングは、

 特に関東周辺の近場には、

 過去17年間のライダー生活で、

 あきるほど行っている。

 気に入ったところには、繰り返し何十回も行った。

 今更同じところに行ったって、

 かつてのような感動を得られるわけがない。

 どうせそういうことなら、じたばたしないで、

 その時々の状況に応じて、

 どこにでも、行けるところに行こう。

 気落ちしてたってしょうがない。


 ということで、

 冒頭で述べたように、

 以前から行ってみたいと思っていた、

 母が若い頃住んでいた、雪が谷(ゆきがや)近辺を、

 走ってくることにした。


 前述のように、

 母は、雪が谷に住んでいたことがあるのだが、

 具体的に、雪が谷のどのへんに住んでいたのかはわかっていない。

 それに、当時から何十年もたっている今では、

 街の様子はまったく変わってしまっているだろう。

 ただ、母は生前、雪が谷に住んでいた頃のことが話題にのぼると、

 雪が谷とともに、久が原(くがはら)、多摩川園などの地名をよく口にしていた。

 そのため、今回は、雪が谷駅、久が原駅、多摩川駅(旧多摩川園駅)の3駅をまわって、

 それぞれ記念に写真を撮ってくることにした。


 7月12日・日曜日午前11時過ぎ、

 自宅を出発。

 中原街道を雪が谷方面へと向かう。


 それほど混んでない道を、

 わりと余裕で雪が谷駅近辺まで来た。

 ところが、

 駅に入る横道が見当たらない。

 しかたなく、適当なところで右折すると踏切があたったので、

 踏切を越え、

 その時見えた駅舎らしき建物を目指して、

 線路沿いの細い道を、

 中原街道を来た時とは逆方向に、

 戻るようなかたちで進んでいった。

 一方通行の道を、

 アミダくじのように進んで何とか駅前に到着。

 写真を撮影し、

 次のターゲット久が原駅に向かう。

画像

       池上線、雪が谷大塚駅。

 線路に沿った住宅街の細い道を、

 迷路を通り抜けるように、右に左に曲がりながら進み、

 少し行き過ぎたところで、

 先ほどのように踏み切り上から駅舎を発見。

 戻ってみると、

 案の定、久が原駅だった。

 駅舎のわきの自販機の前にオートバイを停め、

 愛車を入れて駅舎の写真を撮ろうと思ったのだが、

 運悪く踏切が閉まってしまい、

 そのあたりに人だかりができてしまった。

 しかたなく、踏切が開くまで待って、

 人がいなくなったところで撮影した。


 撮影が終わって出発の準備をしていると、

 自販機の中身を入れに来た若い人が、

 すぐそばに立って、

 遠慮がちに僕の様子をうかがっていた。

 僕は彼にすぐ出るからと伝えて、

 急いで準備してそこを出発した。

画像

       池上線、久が原駅。

 問題だったのは、

 最後の多摩川駅だ。

 ここは昭和54年まで、近くに多摩川園という遊園地があったところで、

 たぶん母の住んでいた当時は、

 駅名も多摩川園だったのではないかと思う。

 ここが、おそらく休日のため、

 周辺に交通規制がしかれていて、

 オートバイで近づけないようになっていたのだ。

 車両通行禁止と書かれたバリケードを前に、

 どうしようかと途方にくれてしまった。

 駅がどのへんにあるのか想像もつかなかったので、

 一時は、この駅の撮影はあきらめようかとも思った。

 しかし、せっかくここまで来たのだから、

 できるだけやってみようと思い直し、

 どこかアクセスできるルートはないかと捜してみることにした。

 これが災難の元だった。

 迷ってしまったのだ。

 元々方向音痴なうえに、

 土地勘のないところを走り回ってしまったので、

 完全に方向感覚を失ってしまった。

 しかも、道は細くどこも似たようで、

 一方通行も多い。

 ぐるぐる回ったあげく、同じ所に出てしまったりして、

 田園調布の街を迷いまくった。

画像

 迷走中に迷い込んだ「さくら坂」。かつて、福山雅治の歌で一躍有名になった場所だ。

 この時、

 暑さの中をイライラしながら長時間走ったので、

 体力、気力をすっかり消耗してしまった。

 この疲労があとになって出て、

 その後、地元に帰り着いてから、

 運転中に足がつって困った。

 足を伸ばすために、

 足を横に突き出したり、

 立ち姿勢で乗ったりもしたが、

 その時はよくても、

 元の姿勢に戻ると、また足がおかしくなってくる。

 まったくどうしようもなかった。

 とにかく、

 たかだか世田谷区の一部と、

 大田区の一部を走っただけなのに、

 愛車のメーターで、

 80キロもの距離を走ってしまったのだから、

 その迷走ぶりがうかがえようというものだ。

 疲れるわけだよ。


 この時の疲労は、

 暑さが主な要因だった。

 これほどに暑さが応えたのには理由がある。

 それは、この時僕が着ていたジャケットが、

 夏用ではなく、

 裏地のついた、

 けっこう厚手の生地のナイロン製のものだったからだ。

 旅人は昔、

 夏になると半袖のTシャツ1枚で走っていた。

 夏用のジャケットも持っていたことは持っていたのだが、

 暑いし、

 薄手の生地が風圧でパタパタして、

 着心地がとても悪かったので、

 ほとんど着たことがなかった。


 余談だが、

 他の人のバイクブログを見ると、

 今時は、

 何やら、

 “メッシュのジャケット”なるものがあるらしい。

 聞いただけで涼しげなその響き。

 う〜む・・・

 そいつを買わなきゃダメかな。

 軟弱なようだが。

 ナップスで買うか。

 オートバイそのものはさんざんだけど、

 用品だけは進歩して、

 ぜいたくになってるんだな・・・今は。


 それにしても、

 かつて乗っていた時にも、

 夏になるたびに思ったものだったが、

 “夏はオートバイなんかに乗るもんじゃないよ”

 “地獄だ!”
   ↑
 軟弱そのもの


 結局、オートバイでアクセスできるルートなど見つからず、

 最初に通行止めの標識にぶつかったところから、

 道路わきに愛車を停め、歩いて行くことにした。

 すると、なんと、

 そこから駅までは、歩いて2〜3分しかないではないか!

 始めからこうしていれば・・・ ( ´д`) =3 ハア

画像

       池上線、多摩川駅(旧多摩川園駅)。

 多摩川駅の写真を撮って戻ってくると、

 神社の石段が目に入った。

 近づいて見ると、

 石段のわきに立て札が立っている。

 石段を上ってよく見てみると、

 下の写真のような文句が書かれてあった。

 “しめしめ、”

 “こいつぁブログのネタになりそうだ”

 ・・・てことで、

 さっそくその立て札を撮影。

画像

       立て札。小説家、吉川英治の言葉だそうだ。

画像

       神社のわきには、こんな昔懐かしいたたずまいの店が。

 帰りはわざわざナップスまで行って、

 露店でカレーライスを食べた。

 露店の店主がカレーを新しいのに変えたので、

 感想を聞かせて欲しいという。

 彼の話によると、

 業務用のカレーには2種類あり、

 今回もう1種類の方に変えてみたのだという。

 僕の感想次第で、どちらかに決定するというのだ。

 食べてみたところ、

 味そのものはあまり変わらないが、

 以前の方が具の形がはっきりしていて、

 味も素朴で、ワイルドな感じで、

 僕としては、

 そっちの方が好みだった。

 しかし、店主には、

 無難に、

 “ほとんど味の違いがわからなかった”と答えておいた。

画像

       お馴染み、ナップス駐車場。

画像

       ナップス新カレー。

画像

       トロピカルフルーツのジュースと、暑苦しいジャケット。

画像

 あいかわらず雪ダルマ状態のチェーン。このオイルは永久に溶けないな。カッコ悪いけど、この状態だったら決して錆びることはないだろうから、ほっとくか。

 こうして、僕の母の故地、

 雪が谷詣でが終わったわけだが、

 当初予想していた通り、

 なんの感慨もわかなかった。

 そりゃそうだよな、

 雪が谷のどこに住んでいたかもわからないのに、

 何十年も前の話で、

 当時と今じゃ別世界になってしまっているのに、

 そんなとこ行ったって、

 何もあるわけないじゃないか。

 ただ、暑い思いしただけだ。

 骨折り損のくたびれもうけ。

 意味ないことやったな。


 しっかし、

 何やってんだろうな、自分。

 ツーリングにも行かないで。

 こんなんでライダーと言えるのか?

 それとも、

 もはやライダーではないのか?


 まっ、

 ライダーであるとかないとか以前に、

 人間なのかどうかってことが問題だな。

 希望もなく、

 喜びもなく、

 安らげる場所もなく。

 あるのは、

 病苦と、

 労働苦だけ。

 惰性だけで生きてるんだから。


 庭は草ぼうぼうだし、

 家事はたまり放題。

 およそ人間らしい生活してないよな。

 どんなにがんばってみても、

 この家を一人で維持していくなんて、

 どだい無理な話だけどね。


 このままどんどん落ちていくだけで、

 なにひとついいこともなく、

 ついには、

 無念の最期をとげるのかな。

 母みたいに。

 もっとも、

 母は、こんな弱音をはいたことなんて、

 一度もなかったけどね。

 黙って死んでったよ。


 亡くなる前の数日、

 母は、僕が見舞いに行くたびに、

 ベッドからわずかに身を起こして、

 骨と皮だけになった左手を、

 必死になって、

 僕の方に差し出したものだった。

 その時、母は、

 見えているのかいないのか、

 よくわからなかったけど、

 とにかく僕の方を、

 一心に見つめていた。

 大きな目を喜びに輝かせながら。


 その目は、

 何千という星を集めて燃焼させたような、

 異様で、強烈で、

 世にも美しい光を放っていた。

 それはあたかも、

 僕に会えたことの、

 あまりのうれしさに、

 今身体に残っているすべての力を、

 渾身の思いで、

 目だけに集中させているかのようだった。


 かわいそうな、お母さん!!


 その目は、

 僕の心に突き刺さった。

 その目を思い出すと、

 悲し過ぎて、

 僕の心は硬直してしまう。

 そして、

 二度と立ち直れないような気持ちになってしまう。






 願わくは

 この世のすべての

 正しき人々

 善なる人々

 美しき人々に

 光に満ちた朝が訪れますように


 そして

 悪人たち

 裏切り者たちには

 漆黒の闇と

 死が

 訪れますように



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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
旅人さん、今日は〜♪
お天気が悪い時や、何となく気が進まない時こそ、じっくりと体を休めてくださいね.。o○
それが、事故を防ぐことだったりしますからね。

ちょうどお盆のこの時期に、お母様縁の土地を周られて、旅人さんの背中に付いて、一緒に回想されていらしたのではありませんか!?

旅人さんには、お母様の分まで長生きして、幸せになって欲しいと思います。

旅人さんは、限りなく善人ですからねぇ
つんちゃん
2009/07/16 12:04
旅人さん、コンニチワ!
東京が梅雨明けしたと思ったら、今日も朝から猛暑ですよ、猛暑・・。
なので、今日のリハビリは、「公園」を止めて途中で帰ってきましたが、とにかく全身汗タラタラで「罰ゲーム」のようでした。(笑)
それはそうと、日曜日に迷走?されたという付近、ぜ〜んぶ我が家の庭と言えるような所ばかりなので、ビックリしました。
現在私がリハビリでお世話になっているケアサービスも「久が原」にあり、先日から通い始めた病院というのも、お母様が住んでおられたという「雪谷大塚」にあるんですよ
今回のブログを拝見して、特に懐かしかったのは、多摩川駅(旧多摩川園)と浅間神社で、昔、東京に来たばかりの頃・・よく散歩がてら子供たちを連れて多摩川園の「遊園地」に行き、「浅間神社」へ初詣をしたものでした。
続く・・
夢見る引きこもり☆
2009/07/16 13:41
それにしても、「朝のこない夜はない」って吉川英治氏の言葉・・ステキですね。
こんなところに目を付けるのも、心眼を備えた「旅人さんならでは・・」と感心しています。
関東も梅雨が明け、このところ急に夏らしくなりましたが、お身体の具合は如何ですか?
そこで私から旅人さんに提案です。
気が進まないのに、無理してブログのために「ツーリング」する必要もないし、身体の具合が悪い時は、じっくり休養を取って、バイク以外のブログにするっていうのはどうですか?
だって旅人さんのファンで、秘かにそのほうが良いと思っている人も、きっといるはずですから・・。
夢見る引きこもり☆
2009/07/16 13:46
なんとなんと!
暑い中、道間違えちゃいましたか。
私も方向音痴なので、よく間違っちゃうけど
ココはドコ?は辛いよねー。
80kmは大変でしたね。

浅間神社って、ずーっと石段が続いていて
何だか素敵なところですね。
今回はブログの題名通り
「冒険とロマン」のツーリングでしたね(^O^)
月子
URL
2009/07/16 22:43
 つんちゃん、こんばんわ。

 最近、なんとなく気が向かないということが多いので、そんな時は、おっしゃるように無理しないようにしています。

 母の面影にふれるために、縁のある土地を走ったのですが、
 残念ながら、その地で母を感じることはできませんでした。
 それどころか、母が亡くなってから、一度も母の夢を見ていないし、
 母が療養していた頃の状態を、そのまま保存している部屋に入っても、
 ほとんど母を感じられないんです。
 母が成仏してしまったからか、
 それとも、自分の生活が荒んでいるためなのかわかりませんが。
 ひとつ言えることは、
 今の自分の状態を母が見たら、
 間違いなく怒られるということです。

 僕が善人なんてとんでもないです。
 写真で多くの人の心を癒やしているつんちゃんの方が、ずっと功徳を積んでますよ。
旅人
2009/07/17 00:39
 夢見る引きこもり☆さん、こんばんわ。

 リハビリは、逆に体調をくずしてしまう恐れがあるので、無理されない方がいいですね。
 自重されたのは素晴らしい判断だったと思います。

 すっかり、夢見る☆さんのお庭を荒らしてしまったようですね。(笑)
 おかげで、この地域が日本を代表する高級住宅地であるということを実感できました。
また、浅間神社などは、夢見る☆さんにとっても思い出深いところだとお聞きして、この記事を書いてよかったと思っています。

 それにしても、かつて母が暮らし、生前懐かしそうに語っていたその地に、今、ブログで交流させていただいている夢見る☆さんが住んでいらっしゃるという事実にも、なにか因縁めいたものを感じてしまいます。
 夢見る☆さんと母の誕生日が近いということもありますし。
 続く
旅人
2009/07/17 00:52
 “朝のこない 夜はない”
 よい言葉ですね。
 この言葉を見つけた時、最初に頭に浮かんだのは夢見る☆さんのことでした。
 喜んでいただけるのではないかと思ったんです。

 実は、当初僕は、神社の存在にまったく気づいていなかったんです。
 願っていた三駅の写真を撮り終えたあとは、帰宅することしか頭にありませんでした。
 ところが、何となく歩いているうちに、
 例の立て札に貼られた白い紙が、目に飛び込んできたんです。
 そこで、俄然興味を惹かれた僕が、石段を上って目にしたのがこの言葉でした。
 このことは、その時はなんとも感じませんでしたが、今思うと、何かに導かれたような気がします。
 続く
旅人
2009/07/17 01:00
 もっとも、このような考えにいたったことについては、夢見る☆さんの“心眼”という言葉がヒントになっているんです。
 夢見る☆さんの“心眼”という言葉を聞いて、僕は思わずハッとしてしまいました。
 そして、いろいろ考えをめぐらすうちに、この“導かれた”という思いに到達したのです。
 夢見る☆さんの“心眼”こそ、さすがだなと思いました。

 ありがとうございます。
 体調はあいかわらずで、特に悪いということはありません。
 まあまあの状態です。

 僕のブログに来てくださるのは、そのほとんどがバイク関連の記事を見に来る方々だと思うのですが、なにしろネタがないので、様々な題材を取り上げていきたいと思っています。
旅人
2009/07/17 01:09
 月子さん、こんばんわ。

 北海道の湿気の少ないさわやかな気候の中を、しかも車の少ない広々とした道を、間違った方向に進むのなら、それほど苦にならないのではないでしょうか。
 おまけに、そのままかまわず進んで行った先が、夕張の素敵な博物館だったり、メロン城からの素晴らしい眺めだったりしたら、むしろその方がよかったくらいですよね。
 それに較べて、こちらは道が狭くて、見通しが利かず、迷路みたいに入り組んでいて、どこも似たような景色ばかり。
 おまけに、一方通行も多いときているのですから、一度迷ってしまうと、暑いは、疲れるは、アセるはで、ストレスがたまる一方です。

 僕も早く月子さんみたいな、

 “冒険とロマンと友情とグルメのツーリング”を

 してみたいです。

 当分は、月子さんのブログを読ませていただいて、いっしょに行ったつもりになって、ツーリング気分を楽しみたいと思います。
旅人
2009/07/17 01:52

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