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zoom RSS わが半生(バイク編)

<<   作成日時 : 2013/04/05 02:14   >>

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人は全身全霊で何かに挑む時、そこに自らの生の証を見出す。


オートバイに関することで半生を書くといっても、

僕はこれまでのブログで、

オートバイに乗り始めた頃からのさまざまな体験を、

すでに十分書いてきているので、

あらためて書くほどのことは残っていない。


そこで、ここでは、

オートバイによって得られた喜びの中で、

最高だったものについて書いてみたいと思う。


それは、

大好きな大垂水峠(おおだるみとうげ)を走ることによって、

得られたものだ。


今から20年あまり前、

僕は毎週のように大垂水峠に通っていた。

春も夏も秋も冬も、

季節に関係なく、

走れる日にはほかのどこへも行かず、

ひたすらこの峠に通った。

そして、峠に着くと、

同じ場所を何度も往復して、

コーナリングのテクを磨いた。


とは言っても、

本格的な走り屋のように、

“限界に挑戦する”

などというリスキーなことはしなかった。

てか、

できなかった。

なんせハンパないビビリ&ヘタレなもんで。 ( ̄一 ̄;)


僕は、

古典文学を読んで知性を磨くことについては、

気持ち的には命がけで、

1冊制覇すると、

疲労やストレスでショック死するんじゃないかと思うくらい、

のめりこんだのだが、

虫1匹踏んづけただけで、

リアルに死んでしまうライテク磨きにおいては、

とてもユルキャラだった。←なんのこっちゃ


当時の走り屋たちの話だと、

“速い”と噂された走り屋のほとんどが、

その後命を落としてるそうだ。

実際、新聞報道によると、

この峠だけでも、

200人のライダーが亡くなってるそうだし、

僕自身、

道路のあちこちに、

新しい花が供えられてるのを、

よく見かけたもんだった。

事故で亡くなった人の親族や、

学生服姿の友人たちが、

事故現場に、

花や線香を供えにくる姿もよく見た。

でも、

当時の僕は未熟だったから、

彼らのすぐそばを、

いい気になって、

これ見よがしに走り回ってた。

そんな時、彼らは、

“なんでそんな危ないことするの?”

と、

問いかけるようなまなざしを、

こちらに向けてくるのだった。


彼らのその悲しげな目は、

今も鮮明に記憶に残っている。


サーキットじゃないからね。

無理は禁物だよ。

ライテクの向上のために命を落とすなんて、

わりに合わない。

なにごとも、

命あってのものだねだからね。



かつてこの場所で命を落とされたライダー

及びそのご遺族に

心より哀悼の意を表します




さて、

大垂水峠は東京都と神奈川県にまたがる峠だ。

この峠には走り屋が走る場所(コース)が二つある。

東京都側と神奈川県側にそれぞれ一つづつだ。

僕の場合、主に東京側のコースを走っていた。

それで、

下の画像はその東京側コースを、

2010年に、

愛車(Ninja250R)のハンドルに着けた車載カメラで、

撮影したもの
なのだが、

(すでに走り屋じゃないのでゆっくり走ってる)

今回、この画像を元に、

このコースについて、

また、ここを走っていた当時の、

僕の思いについて、

述べてみたいと思う。



★画像1

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某霊園の入口にあるスペース。

ここが走り屋のスタート地点になる。

遥か手前にある信号で、

車(四輪)の列が分断されるので、

その車列と車列の間隙(かんげき)を利用して走る。

すなわち、

信号が青になって走り出した車列は、

それが赤に変わることで分断される。

そのため、

その信号が再び青になって次の車列が動き出しても、

先に行った車列と後の車列との間にかなりの距離があき、

そこに車のいない自由に走れるスペースが生まれる。

走り屋はそのスペースを利用して走るのだ。


実際、走り屋は、

次のような行動をとる。

まず、今通過している車列をやりすごし、

次の車列が来るまで待つ。

そして、それが来たら、

(できるだけ引きつけておいて)

その直前に飛び出す。

その時点で、

先行する車列は、

すでにかなり遠くまで行ってるので、

スピードを出しても追いつく心配はない。

このようなやり方をすることによって、

走り屋は好きなだけスピードを出し、

のびのびと走ることができる。


では、次の車列が来たんで、

GO!!


★画像2

画像


スタートして、

最初の緩い右カーブを曲がると、


★画像3

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ほぼ直線の長い道に出る。

(途中、ほんの少し右に曲がる部分はあるが)

ここで、

加速!加速!



★画像4

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前方の直角コーナーに向かって、

さらに、

加速!!加速!!加速!!



スピードメーターの針は、

ちょうど100km/hを指している。

僕はこの程度のスピードしか出せないんだけど、

それでも、

直線の先にあるのは、

ほぼ直角に近いような急カーブなので、

すごく恐い。

さまざまな思いが交錯し、

心の中は葛藤の渦となる。


もっと加速しようか

いや、スロットルを戻した方がいい?

ブレーキはどのタイミングで?



とにかく真剣だ。

人間いろんなことがあるだろうけど、

こんなに真剣になるなんて、

めったにないことだろう。

なんせ、命がかかってるんだから。

ほんの数秒後に、

生死の分かれめが待ってるんだから。

一瞬の判断ミスが、

即、死につながるんだから。


“勇気を試したい”

“ライテクを向上させたい”

という思いと、

死の恐怖が、

正面から激突して火花を散らす!!


恐怖に惑い心乱れつつも、

僕は、

この急カーブという難敵を撃破すべく、

それに全神経を集中させる。

僕は他のすべてのことを忘れる。

心は完全にピュアになる。


その時だ!

僕の心から恐怖心が消えてなくなるのは。

気持ちが前にだけ向くようになるのは!!


僕は猛然と向かっていく。

頭の中にあるのは、

ただ敵を打ち倒すことのみ。


ここにいたって、

ついに、

僕はすべての束縛から解放され、

完璧な自由を得る。

心は熱く、

にもかかわらず軽やかで、

喜びにあふれている。


僕は思う。


“これが僕のアイデンティティだ”

“これが本当の僕なんだ”


と。


自己同一が実現し

自らのすべてが調和するという奇跡

僕の人生で

幸せといえる時があるとするなら

まさに、この時だろう






たまゆらの輝き

されど永遠の輝き






かくして僕は、

コーナーに突入する!


★画像5

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ほぼ直角に近い左コーナーに突入!!


★画像6

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そこをクリアすると、

再び、しばらく直線が続く。


★画像7

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そして、その先の左カーブを曲がると、


★画像8

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すぐに右に大きく曲がるカーブが現れる。

かつて、走り屋の全盛時代に、

ギャラリーコーナーだったところだ。

一見ゆるやかに見えるが、

先に行くと、

急にRが小さくなる複合コーナーなので、

慣れない人がスピードを出して走ると、

途中、驚いてブレーキをかけてしまうことが多い。

油断できないコーナーだ。


今から20年ほど前、

ここは、

ウォーンというエンジン音と、

ガガガッと膝をする音、

そして、

オイルの焼ける匂いで、

あふれかえっていた。



★画像9

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ギャラリーコーナーを抜けると、

小さな左カーブが、


★画像10

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その先にも左カーブ、


★画像11

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そのまた先にも左カーブ、


★画像12

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そして、

ついにFINISH地点へ。

左側の路肩にいったん停車し、

安全確認をしてからUターン。

同じようにコーナーを攻めながら、

来た道を戻る。

走り屋は、

これを何十回も、

1日中繰り返すのだ。




(注)
ここでの記述は、今から20年以上前のことを述べているのであって、旅人は現在そのような走り方をしていません。このような走りは、危険で迷惑な行為だと認識しています。



            *        *        *


下は、

1993年当時(1993年7月撮影)の旅人と、

その愛車、

1990年式ホンダNSR250R
      (最高出力45ps、最大トルク3.7kg)


     リミッターカット
     NHKステアリングダンパー装着他


画像


画像


なお、

旅人はこの年の3月、

たまたま出会った、

見ず知らずの若い女性ライダーに、

走り屋行為を厳しくたしなめられ、

走り屋をやめている。


その時の経緯については、

ブログ「春風と天使(その1〜4)」参照。

 春風と天使・・・その1、初心者ライダーから走り屋へ
 春風と天使・・・その2、峠の楽しみ〜女性ライダーとの出会い
 春風と天使・・・その3、彼女の発した驚きの言葉
 春風と天使・・・その4、彼女の秘密〜そして大団円へ


1993年!

ちょうど20年前か・・・

昨日のことのような気がするな (=^▽^=)



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